歴史と文化にあふれるキャンパス

国際文化学部の学びを支えるのは、教員の力や成長に寄り添うカリキュラム、多様なサポート制度だけではありません。史跡や文化財、アート作品にあふれるキャンパス空間そのものが、居ながらにして歴史と文化の思索へといざないます。大学が位置する西新は、福岡の西の副都心であるとともに市内屈指の文教エリア。ミュージアムや図書館、劇場など、さまざまな文化施設が身近に利用できます。

学内の施設と史跡

大学博物館

1921年竣工。設計はウィリアム・メレル・ヴォーリズ。西南学院旧本館として建てられた、キャンパスに現存する最古の建築です。2006年に大学博物館としてリニューアル、現在は福岡県文化財に指定されています。定期的に開催される特別展は入場無料。授業や講演会、博物館実習などでしばしば利用されます。

大学図書館

2016年竣工。設計は佐藤総合計画。福岡市都市景観賞大賞(2018年)や日本図書館協会建築賞(2019年)など、数々の賞を受賞。国際文化学部の教員が企画したアートプロジェクトに基づき、古いステンドグラスと現代アート作品が展示されています。読書や瞑想にふけりながら、身近にアートを感じることのできる空間です。

元寇防塁

本学は、キャンパス内に元寇防塁が保存・公開されている日本で唯一の大学です。校舎の新築工事中に発見された遺構を移築・復元し、ライトコートに展示しています。

キャンパスの松林

キャンパスを特徴づける松林は、1618年、初代福岡藩主・黒田長政が近隣の武士たちに植林させてできた「百道松原」の名残です。深い緑と見事な枝ぶりが歴史をしのばせます。

近隣の施設

徒歩圏内の百道浜には、金印で有名な福岡市博物館や、豊富な蔵書を誇る福岡市総合図書館が位置し、課外授業や博物館実習、レポート・卒論執筆などのために利用できます。

地下鉄で数駅のところには、福岡市美術館や福岡県立美術館、福岡アジア美術館といった個性豊かなミュージアム、博多座やアクロス福岡などハイレベルな劇場施設が目白押し。古今東西の文化とアートに触れるのに最適なエリアです。

福岡市総合図書館(徒歩9分)

図書資料・映像資料・文書資料の3つの部門からなる大型図書館です。約200万冊に及ぶ蔵書規模により福岡市の人文研究の場として中枢的機能を果たしています。パキスタン・イラン・カザフスタンといったアジアの映画作品の大型アーカイブは、館内施設「シネラ」で定期的に上映され、真の国際的視野の醸成に欠かせません。また、本館2階の郷土特別資料室の豊富な文書は、主に日本文化コースにおける地誌研究にとって貴重な資料です。

福岡市博物館(徒歩7分)

漢の皇帝が委奴国王に与えられた金印は、教科書に登場する最もポピュラーな国宝として、年間十数万人の視線を浴び続けています。インタラクティブな常設展示「FUKUOKAアジアに生きた都市と人びと」のほか、日本や世界各地の歴史や文化に関する多種多彩なテーマの特別展示が、年間5~6本開催されています。

福岡市美術館(バス14分)

重要文化財を含む茶道具・仏教美術のほか、九州出身の近代洋画家や、ミロ・ダリ・ウォーホルをはじめとする20世紀の作品、さらには現代美術作品まで、世界的な名品を含む約16,000点の幅広いコレクションが収集・保存されています。幅広い年代に向けて提供される教育普及プログラムも豊富です。表象文化コースの学びの場であるのはもちろん、学芸員課程の実習先としてもご協力いただいています。

福岡アジア美術館(地下鉄9分)

世界に唯一の「アジアの近現代美術の専門館」として世界からの注目を集めています。1999年の開館当初から、毎年アジアの美術作家や研究者を一定期間「レジデンシャル」として招聘し、市民向けのワークショップなどを通じて「アジアのいま」をアートで伝え、中国・アジア文化コースならびに表象文化コースにとって欠かせない学びの場です。

九州国立博物館

太宰府市天満宮裏の丘陵地に2005年に建設されました。国宝4件、重要文化財42件を含む約1300の収蔵品をほこり、年間5〜6本の特別展示のほか、アジアの民俗文化への緒となる体験型展示室「あじっぱ」でのテーマ展示や、「夜の博物館たんけん隊」などのバックヤードツアーが定期的に開催されています。