教員紹介

宮平 望

ゼミのテーマ

アメリカ思想

アメリカに何らかの点で関係のある思想、人物、出来事などを研究します。

ゼミの紹介

アメリカはビッグなだけで、歴史が浅く、犯罪が多い、といった印象を持っている人がいるかもしれません。アメリカと聞けば、ハリウッド映画やディズニーランドをまず思い起こす人もいるでしょう。しかし、アメリカは実は、世界で最も優れた研究所や大学、充実した図書館や美術館、博物館を持ち、最多のノーベル賞受賞者を輩出している国です。

豊かで、幅広い思想と文化を持つアメリカから、私たちは多くのことを学ぶことができるでしょう。 ゼミでは、アメリカの思想や文化に関するものを取り扱っています。各自の関心に応じて、アメリカに何らかの点で関係のあるテーマであれば、それで結構です。アメリカは、言わば、すべての事柄が学問となりうる国です。一見、学問と関係ないように見えるものも、個人的な趣味も、研究テーマとして追究していくことができます。

履修希望科目

1.アメリカ研究をする以上、続けて「英語」に特に力を入れましょう。
2.次に、アメリカは歴史的に、世界中から種々の思想・文化が流入して来た国ですので、一般「教養」を大切にし、幅広い分野から履修しましょう。
3.そして、「アメリカ」という語が講義科目に入っている「専門」科目を履修しましょう。

これまでの卒論テーマ

参考までに、最近の卒論テーマには、銃社会、ビート・ジェネレーション、マクドナルド、家族における女性の役割、キング牧師、教育論、ロック・ミュージック、讃美歌、アファーマティブ・アクション、競馬、少年犯罪、メディア、戦争論などがあります。ゼミでは、こうしたテーマをアメリカの思想的・文化的背景に照らして論文を書き上げていきます。テーマ選択にあたっては、私がテーマを学生にプロアクティブ(proactive)に提示するよりも、むしろ、ゼミ生の自発的なテーマ選択に基づいてリアクティブ(reactive)にサポートしていく予定です。

自己紹介

私は日本の他に、期間の長短はありますが、ドイツ、アメリカ、イギリスで学ぶ機会が与えられました。その期間、フランス、イタリア、スイスなどにも旅行しましたが、こうした体験は、思想の歴史的な流れを実感させてくれるだけでなく、1.自己の視野を拡大し、2.自己と自国を相対化し、3.他者と他国の背景を理解することによって長期的に平和の文化を造り上げる一助となることを思い知りました。特に、他国との比較において日本を振り返り、日本には1.幸いなことに徴兵制が無い、2.身近に国境が無い、3.移民の背景が比較的少ないことが、日本の現状を大きく規定していることも実感できました。留学や旅行も、学問をすることの喜びを肌で感じることのできる貴重な場です。

私の研究は、アメリカ思想、キリスト教思想、比較文化論を中心としていますが、詳しくは、拙著や1997年以降の『西南学院大学 国際文化論集』(西南学院大学学術研究所)に掲載されている拙論をご覧ください。

読書案内

各自の関心に応じて推薦したい書物は異なりますので、まずは、下記の各々のアメリカ研究入門書の中から興味のある分野(章)を見て、そこに掲載されている文献を更に調べることをお勧めします。

 ■ 陣崎 克博 『アメリカ研究序説』 (英潮社,1967)
 ■ デイヴィッド・W・ノーブル 編 『アメリカ研究の方法』 (山口書店,1992)
 ■ 阿部 斉 / 五十嵐 武士 編 『アメリカ研究案内』 (東京大学出版会,1998)
 ■ 矢野 重喜 編 『新・アメリカ研究入門』 (成美堂,1998)
 ■ 川上 忠雄 編 『アメリカ文化を学ぶ人のために』 (世界思想社,1999)
 ■ 日本アメリカ文学・文化研究所 編 『アメリカ文化ガイド』 (荒地出版社,2000)
 ■ 五十嵐 武士/油井 大三郎編 『アメリカ研究入門第3版』(東京大学出版会,2003)
 ■ 古矢 旬 『新版 アメリカ学入門』 (南雲堂,2004)

アメリカ研究家として知られている有賀貞、亀井俊介、斎藤眞、猿谷要、鶴見俊輔、本間長世らによる著作も参考になるでしょう。

また、下記の拙著も参照してください。

■ 宮平 望

 ○ 『神の和の神学へ向けて 三位一体から三間一和の神論へ』 (すぐ書房, 1997)A
 ○ Towards a Theology of the Concord of God.
     A Japanese Perspective on the Trinity
,
                  (Carlisle, Cumbria: Paternoster, 2000)A
 ○ 『責任を取り、意味を与える神 21世紀日本のキリスト教 1』(一麦出版社, 2000)G
 ○ 『苦難を担い、救いへ導く神 21世紀日本のキリスト教 2』(一麦出版社, 2003)G
 ○ 『戦争を鎮め、平和を築く神 21世紀日本のキリスト教 3』(一麦出版社, 2005)G
 ○ 『現代アメリカ神学思想 平和・人権・環境の理念』 (新教出版社, 2004)A
 ○ 『ゴスペルエッセンス 君に贈る5つの話』 (新教出版社, 2004)I
 ○ 『ゴスペルフォーラム 君に贈る5つの話』 (新教出版社, 2007)I
 ○ 『ゴスペルスピリット 君に贈る5つの話』 (新教出版社, 2008)I
 ○ 『ゴスペルハーモニー 君に贈る5つの話』 (新教出版社, 2019)I
 ○ 『神の和の神学入門 21世紀日本の神学』 (新教出版社, 2005)I
 ○ 『マタイによる福音書 私訳と解説』 (新教出版社, 2006)G
 ○ 『マルコによる福音書 私訳と解説』 (新教出版社, 2008)G
 ○ 『ルカによる福音書  私訳と解説』 (新教出版社, 2009)G
 ○ 『ヨハネによる福音書 私訳と解説』 (新教出版社, 2010)G
 ○ 『使徒言行録 私訳と解説』 (新教出版社, 2011)G
 ○ 『ローマ人への手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2011)G
 ○ 『コリント人への手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2012)G
 ○ 『ガラテヤ人・エフェソ人・フィリピ人・コロサイ人への手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2013)G
 ○ 『テサロニケ人・テモテ・テトス・フィレモンへの手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2014)G
 ○ 『ヘブライ人への手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2014)G
 ○ 『ヤコブ・ペトロ・ヨハネ・ユダの手紙 私訳と解説』 (新教出版社, 2015)G
 ○ 『ヨハネの黙示録 私訳と解説』 (新教出版社, 2015)G
 ○ 『ジョン・マクマレー研究 キリスト教と政治・社会・宗教』 (新教出版社, 2017)A
 ○ 『ディズニーランド研究 世俗化された天国への巡礼』 (新教出版社, 2019)G
 ○ 『ディズニー変形譚研究 世俗化された福音への信仰』 (新教出版社, 2020)G
  *Aは専門書、Gは一般書、Iは入門書です。

その他、ネットでhttps://miyahiranozomuhome.wixsite.com/mysiteを検索してご覧ください (宮平望のホームルーム)。

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