研究旅行奨励制度実施報告
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対⾺における⽇韓交流の礎と実態を探る ―朝鮮通信使を中⼼として―
古代より⾏われていた⽇韓の交易だが、豊⾂秀吉による朝鮮侵略後、⽇本は朝鮮との国交を断絶する。江⼾時代になり、朝鮮との国交回復をはかるべく⽇本側から韓国側に派遣を打診し始まったのが朝鮮通信使である。1607年から1811年までの約200年の間で12回に亘って来⽇し、主に⽇本の将軍襲職祝賀や⽂化交流を⾏うなど⽇本と朝鮮の友好関係の維持を担い、対⾺藩は江⼾幕府と朝鮮王朝の仲⽴ちとなっていた。朝鮮通信使を通して朝鮮から⽇本へ絵画や書、医学などが伝わった中で、⽇本から朝鮮に持ち帰られ現在にも残っているものがあることに興味を持った。1764年に来⽇した朝鮮通信使の正使趙厳が持ち帰った「サツマイモ」はその⼀つで、「고구마(読み:コグマ、意味:サツマイモ)」という韓国語は対⾺の「孝⾏芋」が訛って呼ばれるようになったとされている。これらのことから、対⾺における朝鮮通信使の歴史や⽇朝⽂化交流の証と⾔えるサツマイモについて卒業論⽂の執筆を⾏う中で、現地調査する必要を感じたため研究旅⾏を⾏う。
アメリカにおける独立と建国の歴史認識を探る―アメリカ四都市を巡って―
本研究旅行の目的は、単にアメリカ建国の歴史についての知識を増やすことに留まらず、アメリカ合衆国やその社会が独立革命・建国の歴史をどのように記憶し、伝えようとしているのかを調査することである。すなわち、アメリカ合衆国の建国史を巡る歴史理解のあり方それ自体を対象化し、調査することが本研究旅行の主眼となる。