複合文化系

比較文化コース

比較文化コース概要

強烈な内容を持つ文化ほど伝播し、他文化と対立しながら交流し、思いもよらぬ展開をしていきます。例えばギリシアの科学的思考はインドの数学、ルネサンス都市の商業活動、欧州の宗教改革と接触し、近代の機械文化をもたらしました。あなたも文化人類学、物語変形論、近現代思想のスタッフと一緒に多文化が交流する海へ乗り出してみませんか。

比較文化コースの教員紹介

系・コース専攻部門の講義紹介

比較文化論

諸々の文化を比較考察するということは我々にとってどのような意義を有することなのだろうか。それは他の文化を理解することを通して自らの文化に対する理解を深め、新たな文化を形成していくことである。ところで、古代や中世と比較したとき、我々の生きている現代文明を特徴づけるのは「科学」であるといって間違いはないであろう。前半は、ヨーロッパの科学革命期の理解を通して、異文化を理解するということがどのようにして可能となるのか、について考えていく。後半は、日本とヨーロッパの文化を幾つかの領域について具体的に比較していく。

現代思想文化論

本講義の目標は、現代世界の新たな統治秩序を大局的に理解することにある。

比較社会文化論

これまでの文化人類学、社会人類学が蓄積してきた古典的研究を読み返し、それが現在、私たちをとりまく社会にある課題解決のためにどう生かせるかを考える。

文化人類学

この講義では、文化人類学の誕生の経緯や文化人類学のいくつかの視点を通じて、文化人類学的に世界を見るとはどういうことかを知る。人類学の研究方法の大きな柱のひとつにフィールドワークがある。研究の対象となる人びとが生活する場所に(多くの場合は単独で)通い・住み込み、同じ言葉を話し、日々の生活を共にしながら、研究対象を経験・観察するのである。研究対象は、生まれ育った地域の祭りから遠く離れたアフリカの社会まで、多様で幅広い。この講義でも、新しい用語や概念を覚えることだけを目指すのではない。文化人類学を学ぶことを通じて、文化人類学的に世界をまなざすとはどのようなことなのかを、共に考え経験することをめざす。

比較言語文化論

現代の言語社会でだれもが体験する学校での語学教育における翻訳と、翻訳学が対象とする翻訳とは、それぞれ異なった機能を果たしている。本科目ではまず、「言語」、「文化」、「翻訳」とは何かということを問うことから始まり、そして、それぞれの概念を検討したうえ、それらの働きを視野に据えて、世界の翻訳史を概観してその進展をたどる。様々な翻訳理論についての見識を身に着けてから、後半には、具体例をもって、原文と翻訳文と比較しながら、それらの翻訳論の正当性、その可能性と限界を実際に検討する。